子どもの寝る前のルーティン:年齢別の手順と印刷できるチェック表
子どもの寝る前のルーティンは、おだやかで、毎晩同じであるほどうまくいきます。静かな手順を4〜7つ、毎晩同じ順番で、同じ時刻に始め、最後の1時間は画面を消して、あくびが出始める前にお子さまがおふとんに入っている。米国小児科学会(AAP)は、その中心を3つの言葉でまとめています。はみがき、絵本、おやすみ。
この記事では、起きる時刻から寝る時刻を決める方法、3〜12歳の年齢ごとのルーティン、印刷できるチェック表、そしてなかなか寝てくれないときに試せることを紹介します。
決まった流れが眠りを助ける理由
決まった流れがあると、子どもの体と頭は、次に何が来るかがわかります。AAPのBrush, Book, Bed(はみがき、絵本、おやすみ)のページは、「予測できる夜のルーティンがあると、子どもは次に何が来るかを理解し、それを予想できるようになります」とシンプルに書いています。
研究がいちばんそろっているのは、幼い子どもについてです。睡眠研究者のジョディ・ミンデル氏とアリエル・ウィリアムソン氏による2018年のレビューが、これまでの研究をまとめています。目を引く結果をいくつか紹介します。
- 続けることが大切。 14の国と地域の0〜5歳の子ども10,085人を対象にした研究では、寝る前のルーティンがあることが、早い就寝時刻、早い寝つき、長い夜の睡眠、夜中に目覚める回数の少なさと結びついていました。レビューはこの関係を「用量依存的」と表現しています。ルーティンを続けている度合いが高いほど、睡眠の指標もよくなっていたということです。
- 小学生にも効果がある。 レビューに含まれた、10歳までの子ども1,473人を対象にした米国の調査では、ルーティンをきちんと続けているほど、乳児や幼児と同じく、学齢期の子どもでも夜の睡眠が長くなっていました。
- 寝る前のかんしゃくがおさまることも。 寝るときにかんしゃくを起こす幼児・未就学児36人を対象にした小さな試験では、保護者が寝る前の20分間に静かな活動を4〜7つ行いました。かんしゃくは、少しずつ無視していく方法とほぼ同じくらい減り、しかもより早く減りました。
こうした研究の多くは保護者の報告にもとづいていて、ある一時点の家庭を調べたものも少なくありません。レビューの著者自身も、観察研究ではルーティンの影響を、その家庭の夜のほかの要素と切り分けられないと書いています。ですから研究からわかるのは「ルーティンとよい睡眠はいっしょに見られる」ということで、小児科の専門機関の勧めとも一致しますが、一人ひとりの子どもに結果を約束するものではありません。
ステップ1:起きる時刻から、寝る時刻を決める
まず、学校や園のある日にお子さまが起きなければならない時刻を出し、そこから必要な睡眠時間を逆算します。米国睡眠医学会(AASM)の合意声明が勧める睡眠時間は次のとおりです。
- 3〜5歳: 24時間のうち10〜13時間(昼寝を含む)
- 6〜12歳: 9〜12時間
厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023も、この目安を紹介したうえで、小学生は9〜12時間を参考に睡眠時間を確保するよう勧めています。そして小学生以降は「早起き習慣を保ったうえで、前述の推奨睡眠時間から逆算して、夜寝る時間を決めることをお勧めします」としています。
その範囲のどこにあてはまるかは、子どもによって違います。すっと起きられて、日中ずっと元気なら、たぶん足りています。次の表で、お子さまが眠っているべき時刻を確かめましょう。
| 必要な睡眠時間 | 6時30分起床 | 7時起床 | 7時30分起床 |
|---|---|---|---|
| 12時間 | 18時30分 | 19時 | 19時30分 |
| 11時間 | 19時30分 | 20時 | 20時30分 |
| 10時間 | 20時30分 | 21時 | 21時30分 |
| 9時間(6〜12歳の最低ライン) | 21時30分 | 22時 | 22時30分 |
これは「眠っている」時刻です。頭が枕についた瞬間に眠れる子どもはあまりいないので、電気を消すのはそれより少し前。ルーティンは、電気を消す20〜30分前に始めるのがおすすめです。
AAPの睡眠についての助言から、これを続けるためのコツを2つ。平日も休日も同じ時刻に起きること(厚生労働省の睡眠ガイドも、休日も普段と同じ時間に起きて日光を浴びるよう勧めています)。そして眠そうなサインを待たないこと。Brush, Book, Bedのページには「子どもが目をこすったり、あくびをしたりし始めるのを待たないで」とあり、15〜20分早く寝かせるだけでも大きな違いが出ることがあるとしています。
その寝る時刻だと朝がきつくなるなら、夜を削る前に朝を短くする方法を子どもの朝の支度をスムーズにの記事で紹介しています。
ステップ2:最後の1時間を守る
寝る前の1時間に何をしているかで、ルーティンの進み方が変わります。
- 画面を消す。 AAPは、寝る少なくとも1時間前にはすべての画面を消し、テレビやタブレット、スマホは、とくに夜は子ども部屋に置かないよう勧めています。2026年のメディア方針の解説でも、寝室と食事の場は画面を使わない場所づくりの始めどころで、「とくに寝る前の1時間は」大切だとくり返しています。厚生労働省の睡眠ガイドも「デジタル機器は寝室には持ち込まず、電源を切って、別の部屋に置いておきましょう」としています。ミンデル氏のレビューでも、寝る前のテレビやそのほかの電子機器は、睡眠の質の低下と結びつく活動に分類されています。
- 明かりを落とす。 AAPは、寝る前に照明を暗くすることを勧めています。睡眠ガイドは、寝る2時間ほど前から眠りをうながすホルモンが出始め、そのあとに強い光を浴びると寝つきが悪くなることがあるとし、光の影響は若い人ほど大きいと考えられていると説明しています。
- 静かな遊び。 お絵かき、パズル、おふろ、静かなブロック遊び。取っ組み合いや追いかけっこは、もっと早い時間に。
- ゆっくりする余白を残す。 AAPは、夜に予定を詰めこみすぎないよう注意しています。習いごとが19時30分に終わるなら、19時45分にすんなり眠るのは難しいでしょう。
ごほうびの仕組みにゲームや動画を入れているなら、かせいだ画面の時間はこの1時間の外に置きましょう。年齢別のルールはゲームをご褒美にしていい?の記事にまとめています。
年齢別・寝る前のルーティン
手順は4〜7つで十分です。毎晩、同じ手順を同じ順番で。以下の手順の多くは、私たちがアプリのために作ったタスクライブラリからとったもので、それぞれに対象年齢があります。いちばん右の列は、アプリの初期設定での確認方法です。アプリで撮る写真、大人が確認する「できた!」、すぐにはちみつがもらえるもの、のいずれかです。紙なら、チェックを入れるだけで同じように使えます。時間は私たちの目安なので、お子さまに合わせて調整してください。
3〜5歳:20〜30分ほど、大人といっしょに
| 手順 | コツ | アプリでは |
|---|---|---|
| おもちゃをかたづける | タイマーを10分に。最初の何回かはいっしょに | 写真 |
| おふろのじかん | 静かにあたたまる。はしゃぐ遊びは休みの日に | 「できた!」 |
| パジャマにきがえる | 毎晩同じ場所に出しておく | 「できた!」 |
| はみがき | AAPによると、幼い子は大人の手助けが必要。3〜6歳はフッ素入り歯みがき粉をグリーンピース大に | 「できた!」 |
| トイレと水を少し | 今すませておけば、あとで起きてくる理由にならない | 「できた!」(「トイレにいく」として)。「水をのむ」はすぐにはちみつ |
| ねるまえのおはなし | 絵本を1〜2冊。お子さまに選んでもらう | すぐにはちみつ |
| でんきをけす | 毎晩同じ「おやすみ」の言葉か歌で | 「できた!」(「ねるじかんにおふとんへ」として) |
AAPは、見落としがちなポイントも挙げています。「寝る前に最後に歯にふれるのは歯ブラシ」。何か食べるなら、はみがきの前にすませましょう。
おふろは、寝る直前でなくてもかまいません。睡眠ガイドは、年代を問わない目安として、寝る1〜2時間ほど前に入浴して体をあたためてから布団に入ると寝つきやすいとしています。ご家庭の夕方の流れに合わせて、ルーティンの少し前に移しても大丈夫です。
6〜8歳:30分ほど、大人がそばで見守りながら
| 手順 | コツ | アプリでは |
|---|---|---|
| ふくをせんたくかごへ | 着がえたらすぐに。床に置きっぱなしにしない | 「できた!」 |
| あしたのふくをえらぶ | 1日分をいすの上に。天気も確認 | 写真 |
| かばんのじゅんび | 教科書、連絡帳、筆箱、水筒。ランドセルは玄関に | 写真 |
| おふろかシャワー、パジャマ | 毎晩同じ順番で | 「できた!」 |
| はみがき | まだ大人がさっと確認するとよい | 「できた!」 |
| 本をよむ | いっしょに読むか、ひとりで20分 | 「できた!」 |
| ゆっくりしんこきゅう | ゆっくり5回呼吸して、同じ「おやすみ」の言葉、電気を消す | すぐにはちみつ |
服を選ぶことと、ランドセルの準備は、本当は朝の仕事を前の晩にすませるものです。朝の時間をいちばん節約できるので、ここに入れています。
9〜12歳:30〜45分ほど、ほとんど自分で
| 手順 | コツ | アプリでは |
|---|---|---|
| かばんのじゅんび | 先に明日の時間割を確認 | 写真 |
| シャワーをあびる | 朝のほうがいい子も。どちらかに決めて続ける | 「できた!」 |
| フロスとはみがき | この年齢から、フロスを独立した手順に | 「できた!」 |
| スマホやタブレットをしまう | 寝室の外で充電 | ライブラリにはなし |
| 本をよむ | 紙の本か、ゲームの入っていない電子書籍リーダー | 「できた!」 |
| ゆっくりしんこきゅう | テストの前の晩や、心配ごとがある夜に | すぐにはちみつ |
| ねるじかんにおふとんへ | 時刻はいっしょに決めて、表に書きこむ | 「できた!」 |
この年齢では、ルーティンも表もお子さまにまかせましょう。大人の役目は、ひと晩に1〜2回、様子を見ることに変わります。こうした流れの任せ方は、小学生のお手伝い一覧の記事でも取り上げています。
印刷できる寝る前のチェック表
お子さまの年齢のリストをカードに書き写すか、このページを印刷してください。まだ字が読めない子には、言葉より、手順ごとの絵のほうが伝わります。3歳のお手伝い、何ができる?の記事に、アレンジして使える絵つきの表があります。
寝る前のチェック表をPDFでダウンロードすることもできます(A4またはUSレター)。下の3つのリストを年齢ごとに1ページずつ、手順ごとの絵と、1週間の毎晩チェックできる欄つきでまとめています。
3〜5歳 - [ ] おもちゃをかたづける - [ ] おふろ - [ ] パジャマをきる - [ ] はみがき(おとなといっしょに) - [ ] トイレとおみず - [ ] えほん - [ ] でんきをけして、おやすみのうた
6〜8歳 - [ ] ぬいだふくをかごへ - [ ] あしたのふくをいすの上に - [ ] ランドセルをげんかんに - [ ] からだをあらって、パジャマ - [ ] はみがき - [ ] 本をよむ - [ ] ゆっくり5かいしんこきゅう、でんきをけす
9〜12歳 - [ ] かばんとあしたのじゅんび - [ ] シャワー - [ ] フロスとはみがき - [ ] スマホとタブレットはへやの外でじゅうでん - [ ] 本をよむ - [ ] ______までにベッドへ
表は、洗面所のドアやベッドの横など、ルーティンをする場所に貼りましょう。手順を一つひとつ声に出すかわりに、表を指さします。
なかなか寝てくれないとき
寝る前のひと騒動には、よくある原因がいくつかあります。この順番で確かめてみてください。
時刻を見直す。 眠くない子は寝るのをいやがりますし、疲れすぎている子も同じです。毎晩もめるなら、試してみてほしい方法があります。1週間は15分早く、次の1週間は15分遅くして、どちらがうまくいくかを見ます。
お願いごとをルーティンに組みこむ。 「もう1回お水」「トイレ行きたい」「あとひとつだけ質問」。毎晩出てくるなら、電気を消す前にその時間をとりましょう。一度すませたら、電気を消したあとは落ち着いて「もう寝る時間だよ」と答えます。
「おやすみパス」を試す。 これには小さなランダム化比較試験があります。寝るときにカードを1枚渡し、そのカードで、大人に一度だけ短く来てもらうか、一度だけ部屋を出ることができます。そのあとの呼びかけには、落ち着いて応じないようにします。この試験では、寝るのをいやがる3〜6歳の子ども19人を、パスを使うグループと比較グループに分けました。パスを使った子どもは、部屋を出たり、呼んだり泣いたりすることが減り、毎晩より早く落ち着き、その効果は3か月後も続いていました。1999年の最初の報告では3歳と10歳の2人で試されていて、幼児期より上の年齢にも使われています。
「おやすみ」は短く、毎晩同じに。 毎晩違う長いお別れは、交渉の材料になります。
ごほうびは手順に。眠ること自体には出さない。 誰も命令されて眠ることはできないので、「朝までぐっすり眠れた」へのごほうびは逆効果になることがあります。ポイントは、時間どおりにおふとんに入るなど、お子さまが自分で決められる手順につけましょう。いずれ卒業できる表の作り方は、ご褒美シールの効果の記事で説明しています。
日中の過ごし方も見る。 AAPは、日中にたくさん体を動かし、外の空気にふれることを勧めています。厚生労働省の睡眠ガイドも、朝は日光を浴び、日中は運動することを勧め、寝る前1時間以内の激しい運動は控えたほうがよいとしています。午後をずっとソファで過ごした子は、20時にはまだ眠くないかもしれません。
医師に相談したほうがいいとき
AAPは、子どもによくある睡眠の問題として、寝つきの悪さ、夜中に目が覚める、いびき、寝るのを引きのばしたりいやがったりする、睡眠時無呼吸、寝ているときの大きな音や荒い呼吸を挙げています。睡眠の問題は昼間に表れることもあり、学校で集中できない、ぼんやりしてしまう、といった形になることがあります。
いびきがいつもある、寝ているときの呼吸が大きい・荒い、寝る時刻は規則正しいのに一日中疲れている、といった様子があれば、小児科医やかかりつけ医に相談してください。AAPは「ほとんどの睡眠の問題は簡単に治療できる」としていて、医師からまず睡眠の記録をつけるよう頼まれることもあります。
よくある質問
5歳の子どもの寝る時間は何時がいい?
起きる時刻から逆算します。AASMは3〜5歳に、昼寝を含めて10〜13時間の睡眠を勧めています。もう昼寝をしていない5歳の子が7時に起きるなら、18時から21時のあいだのどこかで眠っていることになります。その真ん中あたりから始めて、朝の起きやすさを見ながら調整するのがよいでしょう。
8歳(小学2〜3年生)は何時に寝ればいい?
AASMは6〜12歳に9〜12時間を勧めていて、厚生労働省の睡眠ガイドも小学生は9〜12時間を参考にするよう勧めています。7時に起きるなら、眠るのは19時から22時のあいだです。まずは11時間か10時間(20時か21時に眠る)から始めて、朝や学校での様子を見てください。
寝る前のルーティンは何分くらい?
多くの子どもには、静かな手順で20〜30分ほどが目安です。シャワーや読書を自分でする年上の子は、もう少し長くなります。ある小さな試験で、寝る前のかんしゃくを減らしたルーティンは、20分間に静かな活動を4〜7つ行うものでした。画面を消すことも含めた広い意味での「おやすみモード」は、寝る前の1時間全体にかかります。
寝る前に本を読むのはいい?
静かに読めるなら、はい。読書はAAPの「はみがき、絵本、おやすみ」の「絵本」にあたり、同じページは、いっしょに声に出して読むことが「1日15分だけでも」言葉の発達や、社会性・感情の力を育てるとしています。紙の本やシンプルな電子書籍リーダーは画面を消す1時間に合いますが、ゲームの入ったタブレットは合いません。
3歳の寝る前のルーティンは?
短く、毎晩同じにします。おもちゃのかたづけ、おふろ、パジャマ、手伝ってもらいながらのはみがき、絵本を1〜2冊、そして同じ「おやすみ」の言葉で電気を消す。表に絵があると、3歳の子にも次に何が来るかが見えます。
Habibeeは、このリストを、お子さまが絵を見ながら自分でたどれる夜のルーティンに変え、保護者はタップひとつで各手順を確認できます。2026年11月リリース予定で、habibee.appでウェイトリストに登録できます。
出典
- HealthyChildren.org (AAP): Brush, Book, Bed, how to structure your child's nighttime routine
- HealthyChildren.org (AAP): Healthy sleep habits, how many hours does your child need?
- Paruthi et al. (2016). Recommended amount of sleep for pediatric populations: a consensus statement of the American Academy of Sleep Medicine. Journal of Clinical Sleep Medicine
- Mindell & Williamson (2018). Benefits of a bedtime routine in young children: sleep, development, and beyond. Sleep Medicine Reviews
- Moore, Friman, Fruzzetti & MacAleese (2007). Brief report: evaluating the Bedtime Pass Program for child resistance to bedtime, a randomized, controlled trial. Journal of Pediatric Psychology
- Friman et al. (1999). The bedtime pass: an approach to bedtime crying and leaving the room. Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine
- HealthyChildren.org (AAP): Helping kids thrive in a digital world, AAP policy explained (2026)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」


